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メールを確認する
■POP と IMAP
ユーザがメールを取り込むとき、「POP」や「IMAP」といったプロトコルが利用される。
POPはメールを手元に取り込むためのシンプルな手順で、サーバの負荷も軽く高速な処理が可能。
サーバのメールボックスからメールを手元に受信し、
メールの管理はローカルコンピュータのメールクライアントソフト(「Thunderbird」や「Microsoft Outlook」など)で行う。
複数の端末でメールを確認したい場合には向かない。
IMAPは上記のようなPOPの弱点を解決するために開発されたプロトコルで、メールの管理をサーバ側で行なう。
具体的には「メール送信済み」「メール受信」「メールの下書き」をサーバ側で管理する。
これにより、端末が複数ある場合でもメールを管理できる。
■Maildir と Mailbox
メールボックスの形式には Maildir と Mailbox がある。
Mailboxは複数のメッセージが1つのファイルに連結された形式で保存される。
その仕組み上、大きなファイルとなる。
また1つのファイルを読み書きするため、デッドロックが発生する可能性やファイル破損の可能性がある。
Maildirでは「1通のメール = 1つのファイル」となり、「cur」「new」「tmp」という 3つのディレクトリが作成される。
new … 未読メールの保管場所。
cur … 既読メールの保管場所。
tmp … 配送中メールの一時保管場所。(システムが一時的な処理のために使用するディレクトリ。通常は空の状態になっている。)
メールクライアントソフトで、メール受信した際の挙動で「サーバにメールを残す」設定した場合、メールは「new」から「cur」に移動される。
そうでない場合、メールは「new」から削除される。
ファイル名は「1639205681.Vfd04I155a9cM401882.refirio.net:2,RS」のようになり、「2,RS」部分でメールの状態を表す。
「1,」で始まるとき、実験的セマンティクス。
「2,」で始まるとき、コンマに続く各文字は独立したフラグを表す。
フラグ「P(passed)」 … ユーザがこのメッセージを他の人へ再送/転送/バウンスした。
フラグ「R(replied)」 … ユーザがこのメッセージに返信した。
フラグ「S(seen)」 … ユーザはこのメッセージを閲覧した。(最後まで読み通してはいないかもしれない。)
フラグ「T(trashed)」 … ユーザはこのメッセージをゴミ箱に移した。(ゴミ箱は後日、ユーザの手で空にされることになる。)
フラグ「D(draft)」 … ユーザはこのメッセージを下書きとみなしている。(これはユーザの裁量で切替えられる。)
フラグ「F(flagged)」 … ユーザ定義フラグ。(ユーザの裁量により切替えられる。)
■参考
【メール】Maildir と Mailbox の解説 | 100%レンタルサーバーを使いこなすサイト
https://go-journey.club/archives/9377
Maildirの仕様について | ijo.cc
http://ijo.cc/it/ja/server/maildir_spec/
Using maildir format
http://cr.yp.to/proto/maildir.html
■メールを実際に確認
Command.txt の「メールをコマンドで表示」「バーチャルメールボックスのメールを確認」を参照。
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